出版記念公開シンポジウム開催報告「ネット選挙は新たな『公共圏』を生み出すか ―2013年参院選を振り返る」

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出版記念公開シンポジウム開催報告


ネット選挙は新たな「公共圏」を生み出すか
―2013年参院選を振り返る

開催場所 明治大学駿河台キャンパスリバティタワー1021番教室
開催日時 2013年10月11日(金)午後6時半~8時半(予定時間を延長)
主催 明治大学情報コミュニケーション学部清原研究室
共催 情報社会システム研究会

7月の参院選で初めてのインターネット選挙運動(ネット選挙)が実現した。昨年の12月下旬以降、メディアのネット選挙を扱った報道も増え、大学生や高校生の発行する新聞からも取材を受けるようになり、未成年者も含めて若年層の間でネット選挙について関心が高まってきているのを実感する。そこで、今回の公開シンポジムは、これまで共同研究を行ってきた成果である清原聖子、前嶋和弘編著『ネット選挙が変える政治と社会―日米韓に見る新たな「公共圏」の姿』(慶應義塾大学出版会、2013年9月)の出版記念の意味合いと、大学生も含め多くの参加者と日本のネット選挙の未来について考える場を提供する目的で開催した。開催日1か月前から様々なルートで告知を始めたところ、当日は研究者、行政に携わる人、メディア関係者や大学生など60人を超える参加者を迎え、盛況に終えることができた。

開催に先立ち主催者側として趣旨説明を終えた後、第1部ではこれまで日米韓におけるネット選挙の比較研究を行ってきたチームのメンバーから最新のネット選挙の研究状況について報告を行った。また、ゲストに朝日新聞の竹石記者を迎え、世論調査を踏まえて2013年参院選について報告していただいた。第2部では、竹石記者が司会となり、ネット選挙について参院選をどう評価するのか、そして、日米韓のネット選挙の違いがどのような要因にあると考えるのか、という点を中心にパネル討論を行った。最後に質疑応答の時間では、予定時間を超えていたにもかかわらず、フロアの3人から質問が上がった。そのうち2人が大学院生と大学1年生であったことも、ネット選挙に対する若者の関心の高さを伺わせた。
参加した学生の感想を見ると、専門家の発表を一度に聞くことができてとても良い刺激を受けたことがわかった。第2部の討論の中で、「韓国の学生にとって政治の話が酒のつまみになる」という話が出てきて、日本の大学生には驚きだったようである。また、「自分たちがプレイヤーだという話が印象的だった」「政治に興味のない人に政治に興味を持ってもらえるように自分も動きたい」といった感想も寄せられた。始まったばかりのネット選挙は、参院選で期待ほど盛り上がらなかったという声も聞かれたが、1回でネット選挙の評価が決まってしまうわけではない。今回のシンポジウムを通じて、若者が少しでもネット選挙に意味を感じてもらえれば何よりである。(文・清原聖子)

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