ジョージタウン大学のもう一つの魅力〜副専攻で学ぶ音楽の世界

今まで私はジョージタウン大学といえば、研究に直接関係のある先生がいらっしゃるDepartment of Governmentと、Communication, Culture & Technologyという二つの研究科としかお付き合いがありませんでした。しかし最近、この大学の特色ある学部―Department of Performing Arts―のコンサートでピアノの連弾演奏をする機会をいただき、そのプログラムの魅力を実感しました。ここは学部のホームページによると、学部生向けに音楽、演劇、舞踊、パブリックスピーキングの勉強とパフォーマンスの機会を提供し、American Musical Cultureと、 Theater & Performance Studiesの学際的な研究を行う、という位置づけです。私が知っているのはその中でも音楽の部分のさらにその一部ですが、ちょっとだけジョージタウン大学の一味違う魅力としてご紹介したいと思います。

ジョージタウン大学で音楽を演奏したいと思う学生は、単位認定が必要かどうかで登録の仕方は違いますが、オーディションをパスして様々なアカデミックプログラム(オーケストラや聖歌隊など)に参加するチャンスがあります。さらに、それは正規の学生だけではなくて、ジョージタウン大学のコミュニティメンバー(という概念はどこまでを指すか、かなり広いようで、私もその中の一人)にも広く門戸を開放しているそうです。それで私も何か音楽をほかの人たちと演奏する機会があればいいな、と思っていたので、Chamber Music Classのオーディションを9月に受けました。オーディションに受かった人たちの中から、プログラムを運営するバイオリニストのDirectorとピアニストのCoachの先生がそれぞれの適性や演奏レベルなどを考慮して、グループ分けしていきます。私は、その結果ピアノの連弾のアンサンブルに入ることになりました。もちろん私は履修登録するわけにはいかないので、「参加させてもらっていた」だけですが、先生の指導を連弾の相棒と受けて、123日に行われた大学のコンサートで演奏をさせていただきました。

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コンサート会場入口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜参加してみて感じた事〜

まず、私の母校では演奏活動をするのはサークルで、授業ではそういったチャンスはありませんでした。なので、仏文学や物理などほかの専門科目を専攻している学生が、副専攻として音楽を演奏する科目があって、単位も選択すればもらえる仕組みになっていることに一番驚きました。参加している学生は、2年目という人も何人もいて、単位取得が必ずしも目的ではなさそうでした。さらに、話してみると、将来の夢はメディカルスクールやロースクールに進学して医者や弁護士になることだそうで、音楽の道に進むわけではないそうです。正直言って羨ましかったです。音楽が専門ではないのに、授業の一環として本格的に音大の先生やオーケストラで活躍している現役のバイオリニストやピアニストの先生たちに演奏指導を受けられて、最後にDirectorの先生が主導したコンサートで締めくくれるなんて、本当に素晴らしい機会だと思いました。

コンサートに関して面白かったエピソード。先生がドレスコードについて前日に全員にメールを送ってきました。そうしないと服装のクオリティが保たれないそうです。何も言わなかったら何を着てくるのでしょうね?それから、当日のプログラムは印刷しないので曲の説明を演奏者が演奏前に舞台でスピーチします。客席がものすごく眩しくて、これは演奏するより緊張するくらいでした。でも、日頃舞台で演奏するとなると緊張しやすい私ですが、初めて連弾で舞台に出てみると、相棒のおかげで落ち着いて演奏できるものだと思いました。ほかのグループの演奏を聞いていても、前に公開レッスンで聞いたときより、アイコンタクトをして、互いに呼吸を感じていて、一体感が出てきて楽器同士のバランスが取れてきて、演奏が一つにまとまって聞こえました。アンサンブルを授業で行う良さは、チームワークの大切さを知り、それをどう築いていくかを学べるところですね。こういった経験は社会人になってからも役立つだろうということで、「(日本の)自分の大学にもこんな授業があったらよかったのにね」と最近日本人の友達と話しています。

最後に、ジョージタウン大学のコミュニティメンバーならば、オーディションに受かれば参加できるというところに大学の懐の深さを感じました。音楽を演奏して楽しむことは、何歳になってもどんな専門についていても、誰もが味わえるもの、と考えているところや、演奏の技能は神様から与えられた才能であるからコミュニティに還元するほうがよい、という発想も(カトリックの大学らしい?)、少なくとも私はここにくるまで考えたことがなかったので、視野が広がったような気がします。

コンサート終了から間もないですが、もう演奏がYouTubeで公開され、2015年を締めくくるいい思い出ができました。

Schubert: Fantasia in F minor for four-hands, December 3, 2015

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